自動車保険を考える
自動車保険を真剣に考えて加入している人は多くはありません。家族や親類に自動車保険に関連する仕事をしている人がいるか、または運悪く事故を起こした経験がある人です。普通の人は車の購入時にディーラーの担当者に勧められるままに加入するのが一般的です。しかも、保険内容については真剣に考えているわけではありません。車を購入した直後ですから気持ちが高揚していますし、頭の中は保険よりも「早く運転したい」という気持ちが占めているからです。
多くの人はこのような状況および精神状態で自動車保険に加入しています。ですから、その保険内容が契約者の実態に即しているかといえば、それは疑問です。契約者が真剣に考えていないことも理由のひとつですが、ディーラーは自動車保険の専門家ではないからです。わざわざいうまでもありませんが、ディーラーの本職は車を販売することです。昔から、「餅は餅屋」といいます。
このような状況にある保険に問題があるのは明白です。たまたま運良く契約者の実態に即した保険内容であったなら、実際に事故を起こしたときでも保険が役に立ちます。しかし、契約者の実態に即していないならその保険はなんの意味もなさないものになります。保険は「いざというときに役立ってこそ、保険」です。
実は、自動車保険の補償内容はシンプルです。ですから、要点だけを押さえておけば役に立つ保険に加入することができます。
普通の人が自動車保険について考えるとき一番に気になるのは保険料です。事故を起こさなければむざむざ捨てることになる保険料ですから、できるだけ安い保険に入りたいと考えるが普通の感覚です。ですが、保険料を比較するときに忘れてはいけないことがあります。それは補償内容です。
いくら保険料が安くとも役に立たなければそれは保険とはいえません。ひとつ具体例を上げますと、事故を起こしたときに素早い対応をしてくれる保険会社とそうでない保険会社の違いがあります。後者の場合は、いくら保険料が安くとも保険の意味がありません。事故対応は迅速さが勝負です。そうした細かいことまで考慮に入れて保険を選びましょう。
自動車保険を最もシンプルに区分けするなら、「相手に対する賠償」と「自分に対する補償」に分けられます。ここで重要なのは「相手に対する賠償」です。最悪の場合「自分に対する補償」は自分が我慢すれば済むことですが、「相手に対する賠償」は相手が決めるものですから簡単に解決できません。「相手に対する賠償」は最高の補償額を設定しておくことが大切です。